【Special Thanks】
昭和八年創業、業界人が足しげく通う、言わずと知れた日本茶専門の老舗。2名の日本茶インストラクターが在籍。カルチャーセンターや学校等の教育現場などでの講師も務める。
お茶の玉翠園
札幌市中央区南1条東1丁目1番地
TEL:011-231-1500 FAX:011-231-1502
本店営業時間 午前8時~午後6時(月曜日~金曜日)
午前8時~午後4時(土曜日)
定休日 日曜日、祭日
メール:info@gyokusuien.co.jp
WEB:http://www.gyokusuien.co.jp/
<基本>
この3点をしっかり守ることで、甘く美味しいお茶をいただけます。
<淹れ方>
密封容器に入れ常温なら1ヶ月。1ヶ月以内に飲みきらないのであれば、開封後は完全に密封して冷蔵庫、または冷凍庫での保存がおすすめ。
まずは急須を用意していただきたいと、玉木さん。玉翠園さんでは、日本茶の普及の為に店頭で高価な急須も格安で販売されています。実は急須にも良い、悪いがあるそうです。急須の全面だけに網があるもので、網目が広いものや、網目がポコンと内側に飛び出ているタイプが目詰まりせず、美味しくお茶を淹れられる急須。網目が極端に狭いと茶葉が詰まることがありますし、逆に、広すぎたり、茶こしが取り外しの出来る急須ではお湯の量が少ない場合、茶葉が十分に浸らず、薄い味のお茶になってしまうことがあります。
<良い急須の例>
網目が広いタイプ
網目がポコンと内側に飛び出ているタイプ
全ては皆同じ茶葉
緑茶、烏龍茶、紅茶。実は全て同じツバキ科のチャ(学名:カメリアシネンシス)という植物から出来ています。葉を摘んでからすぐに熱を加えて発酵を止めたものが緑茶。発酵させたものが紅茶。その中間、半発酵の物が烏龍茶になります。カフェインは紅茶の方が緑茶より多く、緑茶に多く含まれるビタミンCは紅茶には全く含まれないのですよ。
緑茶の水色は変化する
急須で淹れたお茶は時間が経つと最初、緑色のものでも赤黄色に変化します。それはお茶が酸化するから。ペットボトルのお茶には酸化防止剤が入っているので、いつまでも水色の変化が無いのだとか。無添加を好むなら、是非急須で!ちなみに水色は高級なものほど、淡い黄色か緑色です。赤黄色や濃い黄色の水色はあまり上級品ではないそうです。
緑茶は体にとっても良い
日本茶は他のお茶に比べ、ビタミンCが豊富で気になるカロリーもゼロ。他の食物にはあまりみられないカテキンを多く含有しています。カテキンには抗酸化作用や血糖値抑制効果等数多くの健康に有効な効能があります。また消臭、殺菌作用も強く、江戸時代よりお寿司屋で必ず緑茶が添えられるのは、生ものを食べてるときに一緒にお茶を飲むとお腹をこわさないと昔の人は経験で知っていたからなのです。
玉露はなぜ高い?
玉露は畑をわらや化学繊維で覆い、日光を遮り、茶葉が光合成をできなくさせるのです。そうすることにより茶の木は地中から栄養を取ろうとします。その時に肥料をたっぷりやることにより土から栄養を吸い上げ、葉に蓄えさせるのです。そうすると、甘味成分のテアニンが多くなり、甘味の強い茶葉になるのです。また、煎茶は年に約3回、葉を摘むのに対し、玉露は年に1回しか摘みません。手間と貴重さで高価なお茶になるのです。ちなみに、“抹茶”は、玉露を石臼で挽いたものなのです。だから価格も高いのですね。
玉翠園さんは、象印「マイボトル」キャンペーンの「どこでもカフェ」の給茶スポットに指定されています。大人もマイボトルを持ち歩き、環境への貢献と、健康的なライフスタイルを提案するというこの取り組み。玉翠園さんでは、使い捨てのペットボトルを少しでも減らす事に貢献し、急須で淹れた緑茶本来の美味しさを味わって頂きたいと、賛同されたのだとか。早速、私もボトルを持参し、美味しい煎茶を淹れていただきました。
保温性の高いボトルなら大きさを問わず、好みの茶葉で淹れていただけます。ワンボトル200円(今回淹れて頂いた茶葉は100gあたり1500円程の茶葉だそうです!)
本当にお勧めです!この他にも、お茶の歴史にもとてもお詳しい玉木さんから、楽しいお茶にまつわるお話を伺いました。知れば知るほど、日本茶の奥ゆかしさを感じる時間を過ごせました。