インテリアの壁の材料というと、タイル・木・珪藻土などの塗り壁など色々ありますが、何と言ってもビニールクロスが日本の住宅の壁の90%を占めていると言われています。そして布目調・石目調と柄は違えど色はほぼ白です。シンプルな住宅が支流の今日ではもっともな話です。でも一方では冒険もしてみたいという方も多いはずです。
ここで紹介するのは実際のモデルルームで壁紙に変化を付けた例です。
これはテレビの後ろ面に大きな花の壁紙を貼った例です。
薄いグレーで色を感じさせずに柄だけで印象付けています。奥の柱が見えますか?濃いグレーを使うことで花に目がいくようになっています。
子供部屋です。
ベッドを置いた壁面に花柄の壁紙を使い、梁と柱にオレンジがかったピンクを合わせています。花柄はベッドの面だけにして残りの壁面と天井は白い壁紙です。
色や柄の壁紙は一般に普及品と言われているモノより少々高くなりますが、貼る手間は変わりません。
アクセントの壁を作ってみるのも楽しいですよ。
寝室や子供部屋、トイレなどで冒険してみてはいかがでしょうか?
プロフィール
川岸 敦子 / 二級建築士
短大卒業後、コンビニエンスストア本部に入社。インテリアの仕事をめざして退社後、町田ひろ子インテリアコーディネーターアカデミー小樽校に入学。インテリア関連の会社を経て1991年に独立。母校にて、コーディネーションの講師を務めながら、戸建住宅、マンション、ホテル等のインテリアデザインの仕事に従事し、1997年インテリアデザイン会社 有限会社ブランを設立。住宅、マンションのモデルルーム、医療関係のインテリア等に携わる2001年 二級建築士を取得。小学3年生の子どもを持つ母親でもある。
イントロダクション
昨年末、事務所の引越しをしました。11年間ため込んだ、物・物・物の数々を整理しながら、次の場所では自分の為に空間を作ろうと決めました。一番最初に考えたのは、仕事をする時の”ここち良さ”。機能性はもちろん、美しさを前提に。インテリアという自分の仕事を見詰め直す、いい機会でした。このコラムでは、皆さんと一緒に”ここち良さ”を考えて行きたいと思います。