<「古い」色>
「古色」というのは、古めかしい色合いのことです。
神社やお寺など、古い木造建築を再建・修復する際には、新品の木材を「古色仕上げ」を施して「古色」をだします。
では歳月を重ねた「古さ」とは、具体的に色にするとどういうものかと言うと、「暗く」「濁った」色のことです。古い木造建築、古民家などをイメージすると、わかりやすいかもしれません。
<セピア色の思い出>
「セピア色」というと、昔の思い出や、懐かしい時代を象徴する色です。
「暗く」「濁った」茶色のことで、セピアとは「イカ墨」のことです(イカ墨色の思い出、ではちょっとムードがでませんが・・)。
写真の加工でも、セピア調の加工は、アンティーク感があって素敵なものです。インテリアなどで、アンティークな雰囲気をつくる為には、「暗く」「濁った」色合いのものを選ぶとよいです。
古さの度合いは「暗さ」「濁り」の度合いで調節できます。強ければ強いほど古く、弱ければ弱いほど、古さの度合いが弱まります。
<「新しい」色>
では、逆に「新しさ」を感じさせる色は、どんな色でしょう?
答えは、ベビー用品コーナーの新生児コーナーにあります。
白やパステルカラーといった、「明るい」色です。
また、SF映画などででてくる、未来の建造物などは、真っ白な空間で表現されることが多いです。未来、新しさ、といったキーワードに対して誰もがイメージするのは最も明るい色・「白」なんですね。
「古さ」は、落ちつき、穏やかさ、にも通じます。
ユーティリティのタオルを、真っ白なものから、少し明るさを落とし、濁りを帯びた「ライトベージュ」にするだけで、空間の雰囲気が落ち着いたものになります。
同じ空間にあるファブリックの色の明るさをそろえると、統一感が違ってきます。
色の「新しさ」「古さ」を意識して、是非インテリアやファブリック選びの際に使ってみて下さい!
プロフィール
アズマ レイコ / カラーコーディネーター
2003年に函館でカラーサロンをオープン。パーソナルカラー・パーソナルスタイル診断の他、色彩心理のセミナー、講座を開講。結婚後の転勤で、2007年から札幌での活動を始める。『HappyColorLife』主催。AFT1級カラーコーディネーター。2児の母。
イントロダクション
色彩の知識を、楽しく!わかりやすく!使える形で!お伝えすることをモットーにカラーコーディネーターとして活動しています。色彩は生活に密着した、生活を彩る要素です。このコラムでは、生活に役立つ色彩のマメ知識をお届けできればと思っています。楽しく賢く色彩のパワーを利用してみましょう!