第15回 時間を生む!即座に取れる収納

私事ですが、ついに冷蔵庫を購入しました。11年間使用し、家電エコポイントのお得感もあり、買替えを決断。その時の商品選定の重要なポイントはたった1つ。これだけは絶対、譲れなかったのが野菜室の位置です。中段が野菜室のものをというのが絶対条件でした。日に何度も開閉する冷蔵庫ですから、野菜室が下段になってしまうとその都度、しゃがんでの動作になります。こんな何気ない動作でも、出す時としまう時にしゃがむと言う手間が2回もかかってしまうわけです。平均的な動作として、引き出しの開け閉めには5秒かかります。この手間のおかげで野菜を出すのが面倒になったり、出し忘れになれば野菜を無駄に腐らせることにもつながります。ですから、冷蔵庫を選ぶ際には中段が冷凍室と野菜室、どちらが自分のライフスタイルに合っているかも考えると良いですね。食材を冷凍保存して使う頻度が多いのであれば中段は冷凍室が向いています。家電メーカーとしては熱効率上、冷凍室を中段にしているところが主流です。この方が消費電力が減り、エコ製品でもあるというのがメーカー側の考えの様です。


また、使いたい場所の近くに収納を持ってくることも重要です。欲しい物が目の前にあればとても便利。しかし、歩数も2歩けば1秒かかるのです。たかが1秒ですが塵も積もれば・・・・結構な時間を無駄にすることになります。

例えば洗濯をする時、皆さんはどこに洗剤を置いていますか?洗濯機の上方や横、それとも洗濯機から180度振り返った後ろ?写真の様に洗濯する時に横に引き出しがあれば、そこからサッと取り出せます。これなら、1歩も動かなくて済みます。


更に、キッチンのゴミ箱も場所を取ります。不便とわかっていても置き場所がなく、遠い所にゴミ箱を置いていませんか?

シンク下にゴミ箱があるだけで炊事もかなり楽になります。使う場所に近い収納を考えるとグッと家事・炊事・洗濯が楽になるのです。それを意識してない人は無駄に長い動線を往復することで、無駄・ムラ・無理のある暮らしを強いられます。

家計の百円単位の節約と同様に、家事の数歩の節約もチェックしてみてはいかがでしょう。無駄歩きを減らせば確実に時間が生まれますよ。

萩中 留美子

プロフィール
萩中 留美子 / 公認整理収納アドバイザー

札幌出身。短大卒業後をニトリに入社、販売員を経て単身渡米。カレッジにてインテリアデザインを専攻し、学位取得。帰国後、インテリア・住宅関連等の仕事に従事し、2008年に独立、PIC & Designを設立。現在、公認整理収納アドバイザーとして講演活動や「汚宅」の片付け業務に携わる。道新文化教室(千歳)、経専北海道観光専門学校、経専調理製菓専門学校にて講師担当。

イントロダクション
短大を卒業してからニトリに入社し、販売員を経て単身渡米しました。アメリカの大学でインテリアデザインを学び、帰国してからはインテリアや住宅関連の仕事に携わり、2008年に独立しました。このブログでは整理収納アドバイザーが片付けのヒントになるような、「目から鱗」のお話を伝えていきます。また、整理収納のセミナーも随時開催中です。